雑草力を身につけよう

これから将来性のある産業は農業である。

その6次産業化を目指し、近くの農家の方から200坪の農地をお借りし、

農作物を育てている。

 

ちなみに6次産業化と言うのは、1次産業、2次産業、

3次産業のドッキング、つまり1+2+3=6である。

言うまでもなく、1次産業とは、農業、漁業、林業等々。

2次産業とは、製造業、あるいは加工業。

3次産業とは、流通業、サービス業である。

 

ソーシャルビジネス。

あるいはコミュニティビジネスとも呼ばれる手法を模索しながら、

6次産業化を目指している。

ソーシャルビジネスとは、地域のコミュニティを活かし、

社会の問題を解決しながら起業する手法だ。

ボランティア活動と企業の営利活動を融合した仕組みで、

近未来の社会の問題を解決する切り札として世界中で注目を浴びている。

 

最も有名なのが、徳島県の山勝町の葉っぱビジネス。

今までただのごみであった葉っぱを、

高級日本食料理店に販売すると言うビジネスモデルを、

横井知二氏が打ち立て、その葉っぱを採集する

後期高齢者と呼ばれるおばあちゃん達を組織化した。

驚いたことに年収1000万円を超えるおばあちゃんが

続出しているのだから素晴らしい。

 

その結果、少子高齢化、過疎化、税収不足、

医療費の増大・・・などの深刻な問題を、この葉っぱビジネスは一気に解決した。

何度もマスコミに取り上げられ、映画化されたくらいだからご存知の方も多いだろう。

 

こんな冗談がある。

高齢化社会にとって今後必要なことは

「きょういく」と「きょうよう」だと言う。

「教育」と「教養」を思い浮かべた方は、大変まじめな方だ。

これは「『今日行く』ところがある」ことと「『今日用』があること」だそうだ。

特に定年退職後「毎日が日曜日」になってしまったら、

一気にボケが加速する。放送禁止用語だから訂正!

脳が退化する。

 

葉っぱビジネスは、この「きょういく」と「きょうよう」を見事に満たし、

高齢者がいきいきと生きる場所を提供した。

 

随分前置きが長くなったが、農作業を実際やってみると、

最もてこずるのが、雑草の処理である。

 

私たちは、除草剤、農薬、化学肥料を一切使わない

農法にこだわっているので、雑草とは闘いである。

 

しかしその生命力には、驚嘆する。刈っても、刈っても、すぐに生えてくる。

その力強さに却って励まされる。

また刈った雑草が大地の肥やしになってくれるのだから、

なんともありがたり存在だ。

 

雑草という言葉の響きもいい。生命力あふれる響きだ。

巷ではデング熱だ、何だと騒いでいるが、どうも現代人は、

雑草のような生命力がなくなり、免疫力、抵抗力も

落ちて来ているような気がしてならない。

 

その理由は、あまりに庇われ保護されすぎて来たからだ。

公園に行っても「サッカーや野球をしてはいけません」と言う張り紙。

また危ないからと言って、シーソーやジャングルジムが

どんどん撤去される世の中。

 

敢えて世の中の流れに逆らって、

原始的な生活に近づけるのも一方である。

 

ダーウィンが言った。

この世の中に適応できるもののみが生き残ることができる。

 

気候不順、災害多発、ますます生きる環境が厳しくなって来ている。

それは神様が、ひ弱になった人類に過酷な条件を与え、

もっと逞しくなれと教えてくれているのかも知れない。

[わくわく成功講座 No.280]

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コメント: 1
  • #1

    蔵田憲治 (木曜日, 17 3月 2016 10:03)

    200坪もの畑を耕すなんて すごい労力と体力。66歳にもかかわらず若さあふれる
    行動力。強くたくましくまた社会にも貢献していることに驚嘆。
    雑草のようなたくましい生き方が できていければと思います。