私は、いろんなことに興味がある。
「あれもしたい」「これもしたい」とやりたいことだらけである。
しかし「あれもかじり」「これもかじり」と中途半端になっていることも多々ある。
正直言って、この未達成感がストレスになることもよく知っている。
とりわけ今ITの世界にのめり込んでいる。その世界は広く多岐にわたるから、
習得するにもとても時間がかかる。
ましてデザイン形のイラストレーター、フォトショップ、インデザイン等の
プロ仕様のソフト習得にまで足を踏み入れたから、
それは、それは、時間のかかること、かかること。
「50の手習い」と言う言葉があるが、60過ぎの手習いで、
我ながら「よくやるな」というより「そこまでやるか」とあきれかえっている。
時々、何のためにやっているのかと思うことがある。
ここが肝心だ。
「一体、何のためにやっているのか?」
ずっと自問自答してみた。
「うまく自己表現できる手段を身に着けたいから」
これが回答かも知れない。
私は子供の頃から、歌うことは大得意だ。
それにひきかえ、しゃべることや書くことは苦手だった。
ところがいつのまにか、このしゃべることや書くことが得意になってしまった。
それは必要に迫られて、しゃべることや書くことに多くの時間を費やして来たからだ。
子供の頃、最も不得意なものの一つに絵ガある。
小学校の夏休みで、いつも出来なくて最後の最後まで残して、
やっと重い腰を上げてやるのが、作文と絵であった。
そのくらい苦手意識が強い。
絵心がないとは言わない。
なぜなら綺麗な絵、特に風景を切り取った水彩画などは、大好きだからである。
しかし上手く表現できないのだ。
今でも、鉛筆や筆で絵を書けと言ったら、筆が進まない。
昨年お会いし、食事までごちそうになった俳優の榎木孝明さんは、
いい景色を見たらさっと筆を出して、サラサラとスケッチブックに書き留めるのだから、
一体どうなっているのだろうと思う。
そんな私が今、必要に迫られている。
事業をやる上において、絵や写真を多用してプレゼンする必要に
迫られることが多いからだ。
プレゼン資料をつくったり、ちらし広告を制作したり、
はたまたホームページを綺麗に仕上げる必要に迫られている。
そんな中でパソコンの進化は、驚くばかりである。
絵ガ描けなくても描けるのである。つまりかなりな部分、
パソコンが絵を描く技を手助けしてくれるのだ。
自己表現に大きな助けとなる。
中でもスティーブ・ジョブスが発明したiPadは衝撃的だ。
何というマシーンだろう!
たった1枚のタブレットで何もかにも表現できるのである。
パソコンと言えば、一人でコツコツをやるオタク社会の典型みたいなものだが、
iPadは、それを囲んでコミュニケーションが一気に広がる。
まさに社会を一変するツールである。
学校教育も一変する。一人一人がiPadのような端末を持てば、シャイな子供も、
十分自己表現できる。
会社の働き方も激変する。わざわざ会社に通勤しなくてもいい。
まして出張なども激減するだろう。
「狭い日本、そんな急いで、どこへ行く」と言う、昔懐かしの標語があったが、
これからの旅は出張ではなく、エンジョイする旅でいい。
私は、最近つくづく思う。
人間は、とても創造的な存在であると。
そして人は、いろんな形で自分を表現したがっている。
自分の思いを上手に表現できなくて、悶々と人生を過ごして来た人達が、
自由に表現できる可能性がものすごく高まったと言うことが。
本当にいい時代が来ている。
[わくわく成功講座 No.267]
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