愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。そして叡智に学ぶ。

パックスロマーナという時代があった。世界をローマが支配していた時代だ。

「全ての道は、ローマに通じる」と言う言葉に代表されるように、

世界中に道路を張り巡らせたくらい、大発展した。

しかし、そのせいであれだけ繁栄していたローマが

没落したのではないかと私は思っている。

とりわけ今回の笹子トンネルの崩落事故を見て思った。

そして今日本が、高度成長期に作ってきた社会インフラ、道路や橋、

下水などの老朽化が指摘されている。

歴史に学んでおれば、こうはならなかったかも知れない。

そのくらい歴史は、人の営みに教訓を与えてくれる。

確かに、個人の経験も大きい。60歳という還暦を過ぎて、私自身も

いろんなことを体験して、いろんなことを学んだ。

還暦という字は、一回回って元に戻るということで、

その深い意味を実感している。

しかし、その人々一人一人の経験の集大成が歴史である。

さらに、全人類、全生命の経験(と言っていいのかどうか)の結晶が、

閃きであり、叡智であると言っても過言ではない。

偉大な人で瞑想の習慣を持たない人はいないとも言われる。

心を静め、自分自身を深く、深く見つめることは、

この叡智の宝庫に出会えるのである。

全ての答えは、自分の中にある。

[わくわく成功講座 No.217]